故障PCの修理作業等にキッティングツールを活用
従来と比べて作業時間を80%軽減


名称 | 横手市(市役所) |
所在地 | 秋田県横手市中央町8-2 |
人口 | 80,612(令和7年1月末時点) |
概要 |
肥沃な土壌と寒暖の差が大きい気候に恵まれたことで、 古くから農業や商業で栄えてきた。 中でも江戸時代以前から人や物資の往来でにぎわった増田の町並みは、 国の伝統的建造物群に指定されている。 また、水神様をまつる小正月行事のかまくらには、 内外から多くの観光客が訪れる。 |
URL | https://www.city.yokote.lg.jp/ |
秋田県横手市が所内用PCのリプレースに際し、その作業を落札したのが、県内を中心にさまざまなITサービスを提供している地場企業・渡敬である。
横手市の要望には、何かあった際に必要なデータを確実かつ容易に復元したいというものがあったが、渡敬では提案の中にコンピュータ用キッティングツール「Actiphy Rapid Deploy -RE(アクティファイ ラピッド デプロイ アールイー)」の活用を盛り込むことで、これを実現。
従来は1台あたり1~2時間程要していた復元作業が、10分程度で済むようになり作業時間を80%削減した。
また、所内での実績を踏まえて所外用PCにも追加で導入し、これらの機器についても今後故障等が発生した際の一次対応の作業時間短縮が見込まれている。
既に利用中のツールということもありマニュアルの大部分を流用することで導入工数の削減にも繋がった。
横手市役所の導入前の課題と導入後の効果
Actiphy Rapid Deploy -REを活用した渡敬の提案を採用することで、何かあっても簡単に復元できる環境を実現。作業の大幅な効率化にも貢献した。
既存PCの故障頻度が上がりトラブルへの対応が通常の業務を圧迫
2005年に8つの市町村が合併し誕生した秋田県横手市。県東南部の中核都市である同市は、江戸時代以来の町割りを今に残す増田町、町のあちこちにかまくらが立ち並ぶ雪まつり、第4回B-1グランプリで優勝した横手やきそばなどでも有名である。2019年5月には、マンガ「釣りキチ三平」の作者・矢口高雄氏のふるさとの増田地域に、「増田まんが美術館」がリニューアルオープン。矢口氏の作品をはじめ、国内外の著名マンガ家の原画20万枚を収蔵し、収蔵作家数も日本一を誇る原画の聖地となっている。
かつて同市では、職員が業務で使用するPCについて、2011年から5年間のリースを受けた。その後もPCを使い続けてきたが、既に保守契約は終了しているため 部品交換などのトラブル対応は、ユーザーサポートを担当する情報政策課が自らの手で行っていた。しかし、機材の老朽化とともに故障頻度が高くなり、その対応が通常の業務を圧迫するようになっていたという。同市 総務企画部 情報政策課情報政策係 主任の佐藤 健哉氏は「当時の担当者からは、『約1300台の端末を使用していたが、ハードディスクや電源ユニットなど、ハード系の故障が頻発。故障したP Cには回収、修理、データ移行など、1件あたり平均2時間弱の作業が必要で、かつ本庁舎以外のPCはさらに移動時間もかかっていた。』と聞いています。こうした作業の負荷増から通常の業務へしわ寄せがいくようになった結果の見直しでした」と語る。
こうした問題に加え、2020年1月のWindows 7 EOS(サポート終了)も迫ってきたことから、同市はPCリプレースを決断した。
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横手市役所 総務企画部 情報政策課 情報政策係 主任 佐藤 健哉 氏 |
自らが使い勝手の良さを体験した上で簡単にデータをリカバリーできる方法を提案
横手市では2017年夏より入札に向けた検討を開始。7、8社を対象に、RFI(情報提供依頼書)を提供した。これをもとに2018年4月、RFP(提案依頼書)を作成し、具体的な提案をベンダーから募集。プロポーザル方式により選定されたのが、渡敬の提案であった。
1933年創業の渡敬は、同市内に本社を構える地場企業。同社は県内を中心にさまざまなサービスを提供しているが、IT分野ではシステムハード・ソフトウェアの販売、ネットワーク・通信機器の構築、ITソリューション、システム系保守メンテナンスなどを取り扱っている。渡敬 オフィスソリューショングループ 営業担当 マネージャーの伊藤直也氏は、同社のポリシーについて「自らユーザーとなって実際に製品を使用し、その中から良いものをお客様に提供する点に強くこだわっています」と語る。
今回のPCリプレースにおいて、同市が特に重視していた要件の一つが、『PCを確実かつ容易に復元できること』であった。佐藤氏は、そのねらいについて「PCのトラブルに伴う復元作業は、今後も私たち情報政策課が自らやることになります。そこで、これを機会に作業を効率化するしくみづくりも併せて提案するよう依頼したのです」と説明する。
これに対し渡敬は当初、他製品を利用して復元するしくみを考えていた。しかし2017年7月、かねてから同社が活用していた、イメージバックアップツールActiveImage Protector -RE」シリーズに、新たなラインアップとしてコンピュータ用キッティングツール「Actiphy Rapid Deploy -RE」(当時:ActiveImage Deploy USB -RE)が追加されたことを知る。同社はその操作性の高さと手軽さに魅了され、製品を切り替えて提案することにしたのである。
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渡敬 オフィスソリューショングループ 営業担当 マネージャー 伊藤 直也 氏 |
渡敬 オフィスソリューショングループ 早坂 幸信 氏 |
リカバリーにかかる作業工数の削減と大幅な時間短縮に期待
同市は各社からの提案を総合的に比較・検討したが、そこでもRapid Deploy -RE の活用という提案は高く評価された。
2018年5月、横手市は渡敬と正式契約。その後、11月より渡敬がキッティングを実施した。そして、市役所へ納品された各PCを、各職員が自分の課へ運んで設置を行った。
「分庁舎から作業をスタート、本庁舎を最後とし、ひと月で配布を完了していました。グループウェアを通じ、手順などの情報を提供したことで、作業はスムーズだったと聞いています」(佐藤氏)
2025年現在、トラブルに関する問い合わせは月に1~2件程と落ち着いているものの、対応時の作業時間短縮を実感しているという。
「もしもトラブル発生時に手作業で復元するとしたらそれだけで1時間程度はかかってしまいます。それがRapid Deploy -RE では、USBメモリを挿して管理画面で同意のボタンを押すだけで、自動的に復元作業が実施されます。時間も5~10分程度で完了するため、メリットは大きいです」と述べる。
また渡敬 オフィスソリューショングループ 早坂幸信氏は「市の担当者が自ら復元作業に使うツールであることを考慮すると、他製品より使いやすいRapid Deploy -RE を提案するのが良いと考えました。実際、私たち自身もActiveImage Protector -RE を使用した経験があり、その性能には自信がありました」と語る。

国内企業ならではの手厚く小回りの利くサポートを評価
2023年の夏頃には所外用PCのリプレース計画も動きだした。その際、兼ねてより利用していたRapid Deploy -REのライセンスを導入。既存ツールということもありマニュアルがほとんど流用できるといった思いがけない効果もあったという。
佐藤氏は「所外用PCのリプレース時には横手市から同製品を使いたい旨を相談しました。効果は導入済みのPCで体感しているため安心できています」と話す。
早坂氏も「近年はSSDの採用をはじめとしたハードウェアの性能向上もあり物理的な故障件数が減少している反面、セキュリティ対策などを目的としたOSやソフトウェアのアップデートにより予期せぬ論理エラーが発生してしまうケースが増えています。そういった場合における一次対応が短時間かつ簡単なマニュアルで実施できるRapid Deploy -REは非常に頼もしいです」と続けた。
かねてより横手市では、RPA(ロボットによる作業の自動化)の導入など、各種IT施策に取り組んでおり、今後も業務改善につながるような先進的なチャレンジを積極的に推進していくとしている。
渡敬もこうした動きをさまざまな面からサポートしていく方針だ。また、常に最良のサービスを提案できるよう自社にショールームを用意し、さまざまなオフィスソリューションの体験ができる環境を整備している。
「ラネクシーに自社製品と遜色ないレベルでサポートを提供してもらったことで、良い提案ができました。イメージバックアップは海外製品が多い中、ラネクシーの提供するバックアップ・キッティングツールは、国内企業ならではの手厚く小回りの利くサポートが魅力です。融通も利き、本当に頼りになる存在ですね」(早坂氏)
Actiphy Rapid Deploy -RE
(アクティファイ ラピッド デプロイ アールイー)
Actiphy Rapid Deploy -RE は、システムインテグレーターおよびVAR/OEM 向けの、USB メディアのみでクローニングが可能なコンピュータ用キッティングツールです。
ActiveImage Protector のエンジンを搭載したデプロイ用USB メモリを作成し、マニュアル不要のわかりやすいユーザーインターフェースを使ってクローニングが可能。これによりエンジニアの設定作業における工数、時間、コストを大幅に削減できます。

詳細資料
こちらの導入事例はPDFでダウンロードできます。
お客様概要

横手市(市役所)
- 所在地:秋田県横手市中央町8-2
- 人口:80,612(令和7年1月末時点)
- 概要:肥沃な土壌と寒暖の差が大きい気候に恵まれたことで、古くから農業や商業で栄えてきた。中でも江戸時代以前から人や物資の往来でにぎわった増田の町並みは、国の伝統的建造物群に指定されている。また、水神様をまつる小正月行事のかまくらには、内外から多くの観光客が訪れる。
販売会社様概要

株式会社渡敬
- 所在地:秋田県横手市卸町2-2
- 創業:1933年9月17日
- 資本金:2000万円
- 事業内容:文具・事務機器の販売、コンピュータネットワーク構築およびソフトウェア開発、広範囲のシステムサポートおよびオフィスの設計・施工など