
ActiveImage Protector –RE で実現するディザスタリカバリ対策
ディザスタリカバリ対策として、“バックアップファイルを二重化する方法”に関するお問い合わせを多くいただいております。
地震や異常気象による自然災害やサイバー攻撃など、様々な脅威からシステム停止による損失を最小限に抑える手段として、日々バックアップを取得することは最も重要です。しかし、取得したバックアップデータを主要拠点に保管しただけでは、これら被害にあった際には何の意味もなく、「遠隔地(DRサイト)」にバックアップデータを二重化しておく必要があります。
『ActiveImage Protector –RE』の【レプリケーション】機能を活用し、バックアップファイルを遠隔地へコピー(レプリケーション)することで、バックアップファイルを二重化することが可能です!

クラウドストレージ『Dropbox Business(ドロップボックス ビジネス)』
遠隔地に別の拠点があれば、その拠点へ転送(コピー)することが可能ですが、適切な転送場所が無い場合に注目されているのが「クラウドストレージ」です。
セキュリティ面や使い勝手、運用コストなど、様々な「クラウドストレージ」の中から、どのサービスを利用すればいいのか悩むところですが、ディクス全体のバックアップとなるとバックアップファイルのサイズが大きくなるため、クラウドストレージを選定する上で最も重要となるのが「使用できる保存先容量」となります。
実は、【容量無制限】のプランが用意された「クラウドストレージ」があるのです。
そのクラウドストレージとは、『Dropbox Business(ドロップボックス ビジネス )』。
『Dropbox Business』は、お客様のニーズを満たす「Standard」「Advanced」「Enterprise」の3つのプランが用意されています。
「Enterprise」プランは【容量無制限】となり、ユーザーやチームごとで安全にファイルを共有できる他、Slack や Zoom などの共同作業ツールも利用することが可能です。ただのクラウドストレージではありません!
<検証>『Dropbox Business Enterprise』でバックアップファイル二重化
Dropbox Japan 株式会社様のご協力をいただき、容量無制限の『Dropbox Business Enterprise』のプランで、『ActiveImage Protector –RE』のバックアップファイルをクラウドストレージへ二重化できるかの検証を行いました。

『Dropbox Business』は、ユーザーごとに作成した同期フォルダーのファイルを管理者とそのユーザーしか操作できないようにすることが可能で、セキュアな状態でクラウドストレージを利用することができます。
今回はその利点を活用し、ActiveImage Protector –REの【レプリケーション】の機能は利用せず、「バックアップ専用ユーザー」の同期フォルダーを別途作成し、その同期フォルダーをバックアップの保存先として設定する方法で検証しました。
検証結果 ① ~ 高速転送速度!~
クラウドストレージの中でも、転送速度で定評がある『Dropbox』。
経験則から、フルバックアップの転送に1日以上はかかると予想していましたが、その半分(約8時間)で転送が完了しました。
容量無制限の『Dropbox Business Enterprise』プランであれば、ストレージ容量を気にすることなく、高速にバックアップファイルを二重化することが可能です!
約1TBの使用領域のサーバーを用意して検証した結果
ファイルサイズ | 233GB |
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フルバックアップ作成時間 | 2時間16分25秒 |
Dropbox への転送時間 | 8時間16分 |
※ バックアップファイルの作成には【重複排除圧縮】を使用。
重複排除機能についてはこちら
バックアップ対象サーバー
機種 | HP ProLiant ML150 Gen9 |
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OS | Microsoft Windows Server 2016 Datacenter |
CPU | Intel Xeon プロセッサー E5-2600 v3 |
Memory | 32GB |
ディスク構成 | Smart Array P440 Controller/ RAID6 |
容量 | 945GB/1.82TB |
検証結果② ~ 保有ポリシーを使用した世代管理 ~
容量無制限の『Dropbox Business Enterprise』プランでも、世代管理は可能なのか気になるところでしたが、予想どおり問題なく『ActiveImage Protector –RE』の【保有ポリシー】による世代管理も正常に動作し、定期的に古い世代のバックアップを削除できました!
保有ポリシーの設定
- 世代数:1
- 対象となるフルバックアップと増分バックアップを削除する
- フルバックアップ作成後、対象となる世代のバックアップを削除する
フルバックアップ作成前の状態
同期フォルダー(ローカル側保存先)の状態
Dropbox 側フォルダー
フルバックアップ作成の状態
同期フォルダー(ローカル側保存先)の状態
Dropbox 側フォルダー
まとめ
ディザスタリカバリ対策として、バックアップファイルの二重化が注目されています。
『Dropbox Business』を活用すれば、ユーザーごとの大事なファイルデータを安全なクラウドストレージに同期したり、チームごとでファイルを共有することが可能です。
さらに『ActiveImage Protector –RE』と『Dropbox Business Enterprise』 プランを組み合わせ、バックアップ専用ユーザー(同期フォルダー)を別途用意することで、サーバーのディスク丸ごとのバックアップファイルを二重化することもできます!
手軽にディザスタリカバリ対策を実現する『ActiveImage Protector –RE』と『Dropbox Business Enterprise』をぜひご検討ください!
この記事を書いた人

名前:あおい
担当プリセールスリーダー
バックアップ製品に携わり十数年。
今は桜子ちゃんにお任せして後ろに控え、バックアップ製品のように見守っています!
バックアップコラムナンバー
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- 低コストDR対策 その② 追加導入費用約5万円で遠隔地へのDR対策が可能!【vStandby AIP】
- 低コストDR対策 その① ActiveImage Protector -RE だけでスタンバイ機実装可能!【vStandby】
- 中小企業の情シスお助けツール ③集中管理!複数台にスケジュール一斉適用&監視ツール【ActiveVisor-RE】
- Dropbox を使用したバックアップファイルの二重化
- 中小企業の情シスお助けツール ②簡単!ファイル復元
- 中小企業の情シスお助けツール ①Windows 10 への移行
- Windows アップデートの不具合やトラブルに備え、PCバックアップは必要不可欠!
- 保存先の容量を大幅に縮小! 重複排除圧縮機能
- ActiveImage Protector 2018-RE 便利な新機能編③ イメージブート機能
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